コータとは、塗液を基材に接着、乾燥、巻き取りなど
複数の工程の総称
材料に薬品や塗料などを塗布するための機器をコーティングマシンといいます。そのコーティングマシンを使って、基材に塗液を塗ったり、基材と塗工液を貼り合わせたり。何層にもなっている基材や塗工液を接着させ、乾燥炉に入れて最終的な巻き取りをするなど複数の工程の総称がコータです。
FEATURE長年培ってきた実績・経験で不可能を可能に
テスト機でテストを重ねて成果を
ムサシノキカイのコータは、紙・高分子フィルム・クロス・金属・木板の加工など、幅広い分野で利用されています。
弊社には、さまざまなお客さまがご来社なさってテスト機を使ったり、お客さまのもとにお納めしたテスト機を使ったりして、「机上ではできるけれど実機ではどうなのか」を試しています。テスト機を有する企業は他にもありますが、弊社が圧倒的な長年培ってきた実績・経験をもとに、トライ&エラーを繰り返しながら、実機による成果をあげています。お客さまにとってのリスクも少なくなります。
一貫した作業工程で機密を守ります
コーティングしたものにそのままラミネート加工を施したり、フィルムを作ってそのままラミネート加工したりする一社完結の技術は、他にはないと自負しています。弊社一社で作業が完結することで、意思疎通の簡略化や機密が漏れにくいというメリットを評価していただいています。
極薄から極厚まで20種類の塗り方をご提供
1~2mmという超厚塗工から、ナノレベルの超薄膜生成まで、20種類近いヘッドを使って厚みの違う塗工方法をご提供しています。東京工場にコーティングプロセスセンターを併設し、ハイレベルなテストコータを完備して高次元の塗工プロセス技術を確立。お客さまのこだわりや思いをすべてカタチにすることで、競争力のあるオンリーワン製品を送り出すお手伝いを続けています。
COATINGコーティング方式の種類
コータとひと言でいっても、さまざまな種類があります。 弊社では、いろいろな種類のコータがありますが、その中で代表的なものをご紹介します。
ダイレクトグラビアコータ
- 塗工量
- 1〜30g/㎡WET
- 粘度
- 1〜2,000cP
- 塗工速度
- 1〜300m/min
塗工量の再現性に優れる。塗工精度が安定。操作が容易。塗工液によってセル模様が消せない。塗工量を変える場合、グラビアロールの交換が必要。
チャンバードクターコータ
- 塗工量
- 1〜30g/㎡WET
- 粘度
- 1〜200cP
- 塗工速度
- 〜400m/min
ダイレクトグラビア、リバースグラビア。溶剤、臭いの放出が少なく、粘度変化が小さい。ブレードの交換が容易。
オフセットグラビアコータ
- 塗工量
- 0.5〜10g/㎡WET
- 粘度
- 1〜3,000cP
- 塗工速度
- 1〜300m/min
微量アンダー、トップコートに最適。滑らかな均一塗工面が得られる高速塗工が可能。
1本ロールキスコータ
- 塗工量
- 10〜100g/㎡WET
- 粘度
- 1〜3,000cP
- 塗工速度
- 1〜100m/min
凹凸基材でも塗工可能。アンダーコート用が多い。基材張力不安定時、塗工ムラがでる。
小径のグラビアロールを使ったリバース・キスコータ
- 塗工量
- 1〜20g/㎡WET
- 粘度
- 1〜100cP
- 塗工速度
- 〜50m/min
裏周りがおこらない。小ロット多品種生産。グラビアロールの交換が容易。
バーコータ(メイヤーバー)
- 塗工量
- 2〜20g/㎡WET
- 粘度
- 1〜400cP
- 塗工速度
- 〜200m/min
微量アンダー、トップコートに最適。滑らかな均一塗工面が得られる高速塗工が可能。
3本リバースロールコータ(トップフィード)
- 塗工量
- 8〜50g/㎡WET
- 粘度
- 1,000〜50,000cP
- 塗工速度
- 10〜180m/min
応用範囲がある。塗工膜厚の調整範囲が非常に大きい。高粘度にもっとも適している。部品点数が多い。
3本リバースロールコータ(+ファウンテンダイ)
- 塗工量
- 5〜50g/㎡WET
- 粘度
- 1,000〜50,000cP
- 塗工速度
- 〜300m/min
①塗工液が外気に接する為、液の粘度が変化する場合がある。②塗工液に気泡が発生する場合がある。③塗工液が乾燥する場合がある。などの問題が解消され、絶えず新鮮な塗工液をコーティングすることができます。
4本リバースロールコータ(ボトムフィード)
- 塗工量
- 8〜35g/㎡WET
- 粘度
- 1〜400cP
- 塗工速度
- 10〜250m/min
低粘度で薄いコーティング(実績:5μm)に優れる。ピックアップロールを低速で動作させる事で塗工液の損失を減らせる。
MB(円筒ブレード)リバースコータ
- 塗工量
- 10〜300g/㎡WET
- 粘度
- 1,000〜50,000cP
- 塗工速度
- 〜150m/min
塗工液の粘度範囲が広く、高塗工量で滑らかな塗工面が得られる。
エアドクターコータ(エアナイフ)
- 塗工量
- 1〜50g/㎡WET
- 粘度
- 1〜1,000cP
- 塗工速度
- 1〜300m/min
水性塗工液にのみ対応。基材に非接触塗工凹凸基材にも塗工可能基材の厚みに関係なく均一塗工。
正回転ロールコータ(トランスファー)
- 塗工量
- 0.5〜5g/㎡WET
- 粘度
- 100〜4,000cP
- 塗工速度
- 10〜500m/min
高濃度の塗工液も扱え、両面同時高速塗工も可能。ストリーク等発生しにくい。
ブレードコータ
- 塗工量
- 10〜300g/㎡WET
- 粘度
- 1,000〜50,000cP
- 塗工速度
- 〜150m/min
高速、平滑塗工が可能。線状欠陥(ストリーク)が発生しやすい。
ナイフコータ
- 塗工量
- 10〜100g/㎡WET
- 粘度
- 1,000〜30,000cP
- 塗工速度
- 1〜50m/min
水性塗工液にのみ対応。基材に非接触塗工凹凸基材にも塗工可能基材の厚みに関係なく均一塗工。
含浸コータ
- 塗工量
- 50〜500g/㎡WET
- 粘度
- 10〜2,000cP
- 塗工速度
- 1〜50m/min
高有孔質基材にも適する。後計量系方式との組合せで多様な塗工が可能。
MB(円ブレード)コンマコータ
- 塗工量
- 20〜150g/㎡WET
- 粘度
- 1,000〜10,000cP
- 塗工速度
- 150m/min
塗工液の粘度範囲が広く、高塗工量で滑らかな塗工面が得られる。
スロットダイ(ファウンテン・エクストルージョン)
- 塗工量
- 3〜50g/㎡WET
- 粘度
- 50〜50,000cP
- 塗工速度
- 1〜300m/min
精度良く加工されている為幅方向に均一な塗工膜を形成する事ができる。同時多層塗布工(カーテンコータ)が可能。非接触な為、発塵が少ない。
MACHINESコータの種類
CLEANクリーンコータ
クリーンルームでしか作れないものを作るために、クリーンルームの中に入れてしまうコータ。粉塵が出れば排出する、オイルも蒸発しないものを使用するなどクリーンルームの特性を損ねない工夫を凝らしています。
MULTIマルチコータ
粘着テープ、クラフトテープ、養生テープなどを作るときに使う大型の機械。ライン速度を重視したマシンです。
PVDCPVDCコータ
例えば、薬の錠剤の一番外についているフィルム。少し前は塩化ビニルにシフトしていましたが、空気に触れやすいなど問題があって、このところ多くの引き合いをいただいているのがPVDCコータです。大変難しい技術を要します。
HOT MELTホットメルト
塗工は、塗ろうとしている成分に溶剤を混ぜるのが一般的ですが、ホットメルトは、材料を溶かして塗って、温度が下がることで固まるというもの。古い技術ですが、このところ世界的に注目を浴びています。一般的な方法は、溶剤が空中内に飛ぶと地球環境への影響がかんがえられることから、ホットメルトに世の中がシフトしています。
INTORDUCTIONコータ導入までの流れ
- 01
システム検討
どんなところに何を塗りたいか、を相談し、CP値(粘度)を決定。塗り方を決めます
- 02
システム提案
仕様書、レイアウト、お見積もりを提出。納期もご検討いただきます
- 03
テスト
ベースフィルム、塗る材料、乾燥具合など、テスト機を用いて確かめます。
- 04
テスト機の導入
お打ち合わせで仕様を決めます
- 05
受注
納期を決定します
- 06
製作・組立
社内加工テスト・性能試験を実施します
- 07
納入・据付
性能試験・ユーザトレーニングを実施します
- 08
メンテナンス
いつでも最高の品質を保つためのメンテナンスを致します